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<25>B-Boy!!~2日目~ 2011年07月06日 (水) 16時33分
第14話
~No14~幕引きのお話カズヤの指名から暫くした、7月半ば過ぎのある日‥
SFC本部から、幾つかの山を越えた海沿いの高台に、その建物は建っていた。
緑溢れる森林の中に有り、大正ロマンを想わせるモダンなたたずまい。
入口の横には、‘潮騒寮‘と彫られた、木製の看板が架かっていた入口横の駐車スペースに、日差しを浴びながら、一台の車が滑り込んでくる。
屋根一杯に、英国旗をあしらった紺色のミニクーパー。
停車した小さな車から降りてきたのは、背の高いハーフ青年。そして・・・
助手席から、白い半袖シャツ、チェックのスラックス姿の、小柄な少年が続いて降りてくる。トランクから、ボストンバッグを取出した青年が、少年の背中に手を廻して話し掛ける。
「卒業まで、此処が輝の家(うち)だ‥」
青年を眩しそうに見上げて「はい!」と、応える少年。
明るく応える少年に、青年は嬉しそうな表情を見せる。二人連れだって管理室へ向かうと、寮長が両手を拡げて二人を出迎える。
「久しぶりだなぁジュン!元気そうで、何よりだ!」
白いランニングシャツ、真っ黒く日焼けした顔に、ごつい体つき。
見た目の雰囲気は、どこぞの漁師と言った所か‥
ジュンも、ハグして応える「ご無沙汰してます、寮長」
ひとしきり抱擁を済ませた寮長が、ジュンの傍らに立つ少年を見下ろして呟く。「この子が、例の子か‥」
ジュンの横で、緊張気味の少年を覗き込む。
「お前の‘地獄トレーニング‘を生き延びるとは、よほど運の強い子なんだな」
「それに、利発そうな良い子だ」恐もての顔に覗き込まれて、引き攣った表情の少年。
ジュンは少年の頭に手をやり、「ほら、挨拶しろ」と、お辞儀をさせる。
少年は、慌てて「星野輝(ヒカル)です!宜しくお願いします!」と、ぺこりと頭を下げる。寮長は、少年の頭をわしわしと撫でながら、「ここでは、寮生皆家族だ!」
「ここでの生活は、心配するこたあない。しっかり勉強して、一杯遊んで、友達を沢山作れ!」
「は、はい!」と、輝は再びお辞儀をする。ジュンは、輝の肩に手を起き「寮長と話しが有るから、ロビーで待ってて」と、話し掛ける。
輝は、ジュンを見上げて頷くと、一礼して部屋を出て行った。寮長とジュンは、輝の入寮手続きを進めながら、あれこれ話しだす・・。
「お前の頼みとは言え、‘技研‘の奴ら、良くあそこ迄再生してくれたな?」
(注:技研=SFC科学技術総合研究所)話しながら「此処と此処に記入して‥」と、書類を差し出す寮長。
「良くも悪くも、‘あそこ(技研)‘とは持ちつ持たれつなので‥多少の無理は聞いて貰えます‥」
ペンを走らせながら、答えるジュン。
「学校(SFTC)への編入は、何時からだ?夏休み明けからか?」と寮長。
書類にペンを走らせながら答えるジュン
「いえ、慣れさせる為に、夏季講習から通わせるつもりです‥」
少し躊躇しながら、寮長が話しを続ける。
「あ~その何だ‥」
「彼の‘エキストラ‘としての記憶はどうしたんだ‥」寮長に書類を返しながら、ジュンが答える。
「‘クローンエキストラ‘としての記憶は、全てクリアーにして有ります」
書き込まれた内容に、目を通しつつ、寮長はなおも話しを続ける。
「そらそうだな‥恐怖の記憶が残っていると、後々厄介だからな‥」
「その辺は心配有りません‥代わりに‘スタッフメンバー‘としての記憶を、再構成して有ります」
ジュンの言葉に、寮長が顔を上げて聞き返す。
「スタッフ?卒業後に、店にでも入れるつもりか?」
少し間を置いて、ジュンが答える。
「いえ‥先ずは個人的な、身の回りの世話をさせようと思って居ます」
「慣れて来たら、会社(SFC)の方にも連れていければ良いかなと‥」意外そうな表情を見せる寮長・・
「‘消耗品‘の‘エキストラ‘が、会長直轄スタッフの手伝いか?たいした出世だな」
寮長の言葉に、少しうつむき加減で答えるジュン。
「最初はペットにでもしようと、思って居たんですけどね‥何か、そういう気分に成れなくて‥」
「情が移ったか?」と、笑いかける寮長。
「まあ、そんな所です‥」とジュン・・。
「何十万ものエキストラを捻り潰して来たお前に、そんな情が有るとは思わかったな」
と、寮長が、悪戯っぽく話しかける。
「やだなあ‥人聞きの悪い‥」苦笑いのジュン。
ジュンの、困り顔を楽しむように笑う、寮長。
「学校の方はともかく、寮での生活は任せろ。卒業後、すぐに使える様にしたる」
寮長の言葉に、「済みません。恩に着ます‥」と、頭を下げるジュン。
「良いって事よ‥そうそう、輝と一緒にする、ルームメイトだが‥」
「通年クラスの学生どもは、夏休みで殆ど帰省していてな‥」
「巨大化学科の夏季講習に来てる奴で、一人良いのが居るから、そいつと同室にさせようと思ってな‥」「紹介して置くか?」
「いえ‥自分は余り、表に出ない方が良いでしょうから‥寮長にお任せします」
「わかった。じゃあ、部屋へ案内しようか」
手続きを済ませた、ジュンと寮長はロビーで待つ少年を迎えに行く。
足元にボストンバッグを置き、不安そうな様子でソファーに座っている少年‥「輝!お待たせ!」
ジュンが声をかけると、心配そうな表情が、パアと明るく成る。
ソファーから立ち上がり、ジュンを見上げて微笑む少年。「もう、お話しは済んだの‥」
ジュンは、少年の肩に優しく手を置き、微笑みながら話し掛ける。
「バッチリOKだ。今日から輝も、此処の寮生だ。」
嬉しそうにうんと頷く少年‥
思わず、少年をぎゅっと抱きしめるジュン。「しっかり、勉強して来るんだぞ。」
そして、輝の顔を見下ろし「卒業したら、ちゃんと迎えに来てやるからな」と、微笑みかける。
輝は、ジュンの腕の中から顔を見上げると「はい!」と、嬉しそうに返事をする。寮長が後ろから「それじゃ、部屋へ行こうか」と、声をかける。
輝は、ボストンバッグを手に取ると、寮長の後にくっついて歩き出す。後を振り向き、笑顔で手を振る少年‥
片手を上げ、「頑張ってな!」と応えるジュン‥。ジュンが見送る中、輝と寮長は、廊下の奥へと消えて行った‥
明るい、夏の陽射しが窓から差し込む廊下‥
鞄を持った少年は、寮長の後ろに付いて、廊下を歩いて行く。
廊下の中程‥とある寮室の前に立ち止まり、輝に話し掛ける寮長。
「さあ、今日から此処が、輝の部屋だ」
寮長は、ごつい手でコンコンとノックしながら、室内へ声を掛ける。
「春樹~!ルームメイト、連れて来たぞお~!」
「‥」反応が無いので、再び声をかけノック‥
「どおした~!春樹!早く開けろ!」一瞬の沈黙の後に‥扉の向こうから「はい!」と、返事が帰ってくる。
ドスン!「痛って~!」バタン!ガサゴソ‥ガサゴソ‥
室内から、何やら慌てた様子が伝わって来る‥少しばかり間があき「済みませ~ん!今開けま~す!」と、再び返事が返って来た。
カチャンとノブを廻す音がして、扉が開く‥。開いた扉の向こう‥きわどい下着姿の少年が、膝を摩りながら立っていた。
少年の格好を見た寮長は、少々困り顔で呟く。「お前な‥何だその格好は‥」
「済みません、寝坊しました‥」と、照れ笑いで答える少年。
寝坊と言うのは間違い無いようで‥
朝立ち状態の雄根が、今にもビキニから飛び出しそうだった。半裸の少年を前にして、輝は恥ずかしげにうつむき加減‥。
寮長は「ちゃんと、時間を言って有ったろう!」と、春樹の頭に軽くげんこつをお見舞いする。「痛テエ!」を、首をすくめる朝立ち少年。
軽くと言え、ごつい手のげんこつは痛い‥「す‥済みません‥」と、頭を押さえながら、二人を部屋へ招き入れる春樹。
寮長は、輝を伴い部屋に入ると、互に二人を紹介させる。
「2年の星野輝です。宜しくお願いします!」と、緊張した様子で頭を下げる輝。
「‘巨大化学科特別講習‘で来てます!3年の栗山春樹です!」春樹が、笑顔を返しながら右手を差し出すと、輝も右手を差し出す。
「こちらこそ宜しく!」と、輝の手をぎゅっと握りしめ、握手をする春樹‥。本来此処で、一年先輩として良いところを見せて置きたい春樹だったが‥。
相変わらず、ビキニの中の‘P‘は‘おったち状態‘で、まるで緊張感の無いのが玉に傷‥だが寮長は、春樹のこの‘おおらかな‘性格を見込んで、短い期間と言え、彼に輝を預ける事にしたのだった。
寮長は、二人の肩に手を置き「夏休み中だけだが、仲良くな」と、笑い掛ける。
輝と春樹、二人に取って忘れられない夏が、この時始まった‥。ジュンが寮の入口を出ると、夏の太陽がサンサンと輝いて居た。
蝉が鳴き、陽射しも強いが、潮風が心地よい‥
腕を頭の上で組み、う~ん!と背伸びをする‥「天気もいいし・・健介誘って、泳ぎにでも行くか・・。」
b-boy完結
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