タグ: 巨大男
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ついに完成した、特注巨大革靴――全長500メートル、特製鉄骨補強付き。
山本隆弘は、その靴を履き込みながら、ふと目の前に広がる都市を見下ろしていた。
「やっぱり新品の靴は気持ちいいな。」
柔らかな黒革が足にフィットし、滑らかなソールが足元を支えている。
山本はゆっくりと一歩を踏み出した。
ドォォォン……!!
最初の一歩。
巨大革靴がビル群の一角に降りると、足元の数棟がまるで紙細工のように崩壊。
革靴のつま先がビルをすくい上げ、ガラス窓が破裂音を立てながら弾け飛ぶ。
「おお、滑らないな。歩きやすい。」
彼は満足そうに、次の一歩を踏み出す。
山本は歩幅を広げ、ビル街の中心部を横切るように進む。
ズシン、ズシン!
新しい革靴の重厚な足音が、都市全体に響き渡る。
オフィス街の狭い道路がソールで塗りつぶされ、車両が靴底に巻き込まれて潰れる。
ガソリンスタンドがかかとの圧力で爆発し、炎が黒革の側面を照らす。
商業ビルの壁面広告が、靴底の側面で引き裂かれ、紙吹雪のように散る。
歩き心地を確かめるために、山本はわざと足裏をひねって地面に押し付ける。
ミシミシ……ドゴォォ!
ビルの骨組みがバラバラに砕け、足跡の中心にはビルの残骸が貼り付いたまま残る。
次に足を運んだのは、住宅街と公園が入り混じる地域。
山本は、革靴のかかとを持ち上げて、つま先を立てるようにして慎重に降ろした。
ズゴシャアアア!!
つま先が住宅街を刃のように切り裂き、建物が左右に押し分けられて倒壊。
小さな公園の木々がソールの溝に吸い込まれ、押し潰されて地面に埋まる。
「いいね、滑りにくいし安定感がある。」
山本は足を揺すり、靴底についた瓦礫を振り落とした。
その動きだけで、近くのビルが風圧で傾き、ガラスが割れて崩壊する。
山本は、高速道路が交差するエリアに足を向けた。
新品の革靴を試すために、道路をかかとから踏みしめてみる。
グシャアアア!!
高速道路が上下にねじれ、支柱が折れ、道路自体が巨大な革靴のソールに張り付いたように潰れる。
トラックやバスがソールパターンの凹凸に食い込み、車体がぐしゃぐしゃに変形。
「これなら長時間歩いても問題なさそうだ。」
山本は満足げにうなずき、再び歩き出した。
革靴の足跡が市街地に刻まれ、都市そのものが“黒革の爪痕”で塗り替えられていく。
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